日立製作所とSPACECOOLは、電力設備やデータセンターなどのインフラ分野へ放射冷却技術を適用する実証を開始しました。太陽光を反射しながら物体の熱を宇宙空間へ放出することで、追加の電力消費を抑えつつ設備の温度上昇を抑制する技術です。
放射冷却とは
すべての物体は赤外線として熱を放出しています。放射冷却材料は、太陽光による熱の吸収を抑え、地表から大気を通って宇宙へ抜けやすい波長帯で熱を放出するよう設計されます。条件が整えば、電動ファンや冷媒を使わずに表面温度を下げる効果が期待できます。
今回の実証対象
発表では、電力関連設備、データセンター設備、再生可能エネルギー設備などへの適用が想定されています。高温になる屋外設備の負荷を減らし、冷却に使うエネルギーや設備劣化の抑制につなげられるかを検証します。
- 太陽光の反射による熱吸収の抑制
- 赤外線放射による受動的な冷却
- 既存設備への適用可能性を検証
- 冷却用電力と保守負担の低減を目指す
住宅分野で考えられる可能性
今回の発表はインフラ設備向けの実証であり、現時点で一般住宅用の商品発売を示すものではありません。ただし、屋根、外壁、室外機周辺、蓄電池など、住宅設備の温度上昇対策に応用される可能性はあります。
住宅の暑さ対策では、窓から入る日射の抑制と断熱も大きな効果を持ちます。既存住宅の対策は内窓による断熱・遮熱改善もあわせて検討してください。
評価するときの注意点
冷却効果は天候、設置角度、表面の汚れ、周囲の建物、風通しなどの影響を受けます。製品化された場合も、試験条件、耐久性、施工方法、清掃や交換、費用対効果を確認する必要があります。
まとめ
放射冷却は、追加電力を抑えながら熱を逃がす省エネ技術として注目されています。今回の実証はインフラ向けですが、将来の住宅設備への展開も含め、検証結果を継続して確認したい技術です。
出典:株式会社日立製作所・SPACECOOL株式会社(2026年9月15日)「放射冷却技術のインフラ設備への適用実証を開始」
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