YKK APは2026年9月17日、リサイクルアルミを用いた建材「Re・AL」の環境製品宣言(SuMPO EPD)について、最新データによる更新検証を取得したと発表しました。対象の通常品はリサイクルアルミ使用比率59%。同社は使用比率100%の製品を「Re・AL R100」として展開します。窓やカーテンウォールなどの建材を選ぶとき、断熱性や耐久性だけでなく、製造段階の環境負荷をどう比較するかも重要になってきました。
今回の発表で更新された内容
「Re・AL」は、市中から回収したアルミ材と製造工程で生じた端材を利用する低炭素アルミ形材です。YKK APは2025年10月から物件対応を開始し、今回、通常品について新しいデータで第三者検証を更新しました。100%品は「Re・AL R100」、通常品は「Re・AL」という名称で区別します。EPDは製品のライフサイクル評価に基づく環境情報を定量的に開示する仕組みで、製品の省エネ性能そのものを示すラベルとは別です。
アルミ1kg当たりの公表値
同社資料では、原材料の調達・輸送・製造までの温室効果ガス排出量を、アルミ形材1kg当たりで比較しています。新地金100%の場合が13kg-CO₂eq、再生材比率59%の「Re・AL」が6.8kg-CO₂eq、比率100%の「Re・AL R100」が2.0kg-CO₂eqです。同社の算定では、新地金品との比較でそれぞれ約48%、約85%の削減となります。これは製品・工程の定められた範囲における値で、建物全体の排出量が同率で減るという意味ではありません。
設計・調達時に確認したい点
環境配慮材を採用する際は、EPDの対象製品、算定範囲、単位、検証年をそろえて比較する必要があります。アルミ形材の排出量と、完成した窓の断熱性能や建物の運用エネルギーは評価対象が異なります。環境性能に加え、求める強度・表面処理・納期・採用可能な製品群を確認して、用途に合うかを検討しましょう。窓の断熱改修を考える場合は、内窓リフォームの総合案内も参考になります。
住宅・非住宅への意味
建物の使用中に消費するエネルギーだけでなく、建材の製造や施工、将来の廃棄まで含める「ホールライフカーボン」の視点が広がっています。今回の更新は、建築主や設計者がアルミ建材の製造時の環境負荷を根拠付きで確認する材料になります。一方、具体的な案件でどの製品に適用できるかは仕様と調達条件の確認が欠かせません。
まとめ
YKK APの発表は、再生アルミ建材の環境情報を更新し、59%品と100%品を明確に示したものです。数値の大きさだけでなく比較範囲を読んだ上で、窓やエクステリアの製品選定に役立てましょう。
出典:YKK AP株式会社「リサイクルアルミ使用建材『Re・AL』のEPD検証を更新取得」(2026年9月17日)。YKK AP公式発表。環境負荷の数値は同社発表の算定条件によります。