築年数が古い賃貸住宅でも、断熱・省エネ性能を高めることで暮らしの体感は変わるのでしょうか。リノベる株式会社は、築49年の賃貸マンションをZEH水準へ改修した物件について、入居者27世帯を対象とする実態調査を公表しました。
この調査は特定の1物件・27世帯を対象としたもので、すべての住宅へ結果を一般化できるものではありません。一方、断熱改修を検討する際に、居住者がどのような変化を感じたかを具体的な回答数とともに確認できる資料です。
回答世帯の96.3%が前の住まいから「良い変化」
7項目のうち1つ以上で「良い変化があった」と答えたのは、27世帯中26世帯(96.3%)でした。項目別では「エアコンの効きが良い」が18世帯(66.7%)で最多です。
- 外の音や隣室の音が気にならない:16世帯
- 結露が少ない、または気にならない:14世帯
- お風呂が冷めにくい:12世帯
- 帰宅時や起床時の暑さ・寒さが軽減:12世帯
温熱環境だけでなく、音や結露、お風呂の保温まで複数の変化が挙げられています。窓まわりの断熱性を検討するときは、冷暖房効率だけでなく、結露対策としての内窓や防音性も含めて考えることが大切です。
入居後は70.4%が「次もZEH水準を選びたい」
入居前にZEHを知らなかった世帯は70.4%で、省エネ性能を「まったく重視していなかった」世帯も48.1%でした。それでも、実際に暮らした後は19世帯(70.4%)が、次回もZEH水準の住まいを選びたいと回答しています。
住宅性能は図面上の数値だけでは伝わりにくい一方、日々の室温、結露、音、空調の効き方として体感されます。既存住宅で窓の断熱を検討する場合は、内窓による断熱対策の仕組みもあわせて確認すると、改修範囲を整理しやすくなります。
調査結果を見る際の注意点
調査対象は築49年の1物件・有効回答27世帯です。また、体感や電気代に関する回答は入居者の自己申告であり、効果を保証するものではありません。地域、気候、住戸位置、間取り、世帯構成、空調の使い方によって結果は変わります。
窓、壁、床、天井、設備を一体で改修した物件の調査であるため、内窓だけの効果を示す資料でもありません。実際の工事では、現在の窓仕様や建物条件を確認し、内窓リフォームの費用・効果・施工条件を踏まえて優先順位を決める必要があります。
出典
出典:リノベる株式会社、2026年9月24日発表「ZEH水準リノベーション住宅の入居者調査を公開/築49年の賃貸マンションで『省エネ性能の体験価値』を検証」および「ZEH水準リノベーション賃貸住宅 入居者実態調査」。公式発表を確認する