サッシ・建材の価格改定は、発表されてもすぐに埋もれてしまい、「いつ、どこが、どれだけ上がったのか」をあとから追える資料がほとんどありません。当社は建材卸として各メーカーの通達を直接受け取る立場にあるため、その記録を年表として残していきます。発表があるたびに追記します。
このページの数値は、建材卸に届く通達にもとづくものです。メーカーの公開リリースとは数字が異なる場合があります。公開リリースにもとづく整理はサッシ・内窓の2026年値上げ総まとめをご覧ください。どちらも実在する数字で、出所が違います。

2026年の価格改定
| 2026年5月1日 LIXIL |
サッシ・ドアの標準納期を1〜2日延長。改正物流効率化法への対応と働き方改革に伴う物流体制の見直しによるもの。価格ではなく納期の改定 |
|---|---|
| 2026年5月1日〜6月1日 YKK AP |
受注分より価格改定。あわせてオーダー係数も変更。特寸・別注の扱いが変わるため、標準品以外は影響が出やすい |
| 2026年8月1日 YKK AP |
住宅商品・エクステリアの価格改定。カテゴリにより約10〜25% |
| 2026年8月3日 LIXIL |
トイレ・浴室・キッチンなど水まわり製品が平均13%程度。サッシより2か月早い実施 |
| 2026年10月1日〜 三協アルミ |
住宅建材・インテリア建材の価格改定で6〜20%、エクステリアは7〜20%(メンテナンス品・補修部品は25〜30%)。アルペン2・トリプルアルペン2だけは12月1日受注分から。樹脂内窓は10% |
| 2026年10月1日 LIXIL |
サッシ・ドア・インテリア建材・エクステリアの価格改定。サッシ・ドアは平均10%前後、エクステリアは最大20%。内窓インプラスもこの改定に含まれる |
同じ改定でもカテゴリによって幅がまったく違います。2026年10月のLIXILは、サッシ・ドアが平均10%前後なのに対しエクステリアは最大20%。「サッシが10%上がる」という理解で外構込みの見積を組むと、想定より大きくずれます。
LIXIL(リクシル)の価格改定
2026年のLIXILは、製品カテゴリごとに実施日が分かれたのが特徴です。「LIXILが値上げする」と一括りにすると、実際の発注計画とずれます。
| 2026年5月1日 受注分〜 |
標準納期を1〜2日延長。価格ではなく納期の改定。アルミサッシ・樹脂サッシなど主力商品が対象 |
|---|---|
| 2026年8月3日 | 水まわり製品が平均13%程度。トイレ・浴室・キッチン。サッシより2か月早い |
| 2026年10月1日 | サッシ・ドアが平均10%前後、インテリア建材、エクステリアは最大20%。内窓インプラスもこの改定に含まれる |
同じ10月1日の改定でも、サッシ・ドアは平均10%前後、エクステリアは最大20%と幅が倍違います。「LIXILが10%上がる」という理解で外構込みの見積を組むと、想定より大きくずれます。また水まわりは8月3日と先行しているため、リフォーム全体を一括で考えると取りこぼします。

YKK APの価格改定
| 2026年5月1日〜 6月1日 |
受注分より価格改定。あわせてオーダー係数も変更。特寸・別注の扱いが変わる |
|---|---|
| 2026年8月1日 | 住宅商品・エクステリアの価格改定。カテゴリにより約10〜25% |
YKK APで注意すべきはオーダー係数の変更です。定価表の数字だけを見ていると気づけません。標準サイズでは影響が小さくても、特寸・別注が多い案件では実際の金額が想定より動きます。過去の見積を流用して積算すると差異が出ます。
三協アルミの価格改定
| 2026年8月〜 10月 |
部品のみ先行。部品は8月・10月の2段階で改定 |
|---|---|
| 2026年10月1日〜 | 住宅建材商品全般・インテリア建材商品全般の価格改定。6〜20%(樹脂内窓10%/リフォーム商品6%/アルミサッシ20%など区分差が大きい) |
| 2026年10月1日〜 | エクステリア商品の価格改定。商品全般7〜20%、メンテナンス品および補修部品は25〜30% |
| 2026年12月1日〜 | アルペン2・トリプルアルペン2のみ。樹脂サッシ10% |
3社の中で改定率の幅が最も広いのが三協アルミです。同じ改定の中に6%の区分と30%の区分が含まれるため、平均値で考えると実態から離れます。品目単位での確認が必要です。とくにメンテナンス品・補修部品の25〜30%は、修理案件の見積に効きます。
新価格の確認時期も商品で分かれます。見積システム「MONOS」とWEBカタログでの新価格の公開は、リヴェルノ・STINAが2026年8月3日から、それ以外は9月1日からです。今回はカタログの発行を見送り、WEBカタログとMONOSでの確認となります。
2026年に起きたことの整理
値上げが「秋」に集中した
2026年はLIXILと三協アルミが10月1日、YKK APが8月1日と、主要3社が夏から秋にかけて集中しました。結果として、その手前の時期に駆け込み発注が重なり、通常より納期が読みにくい状況が生まれています。
価格だけでなく「納期」が動いた年
2026年の特徴は、価格改定とは別に標準納期そのものが延びたことです。LIXILは5月1日受注分からサッシ・ドアの標準納期を1〜2日延長しました。数字としては小さく見えますが、複数の建具が絡む現場では搬入順の組み替えが必要になり、工程全体に効いてきます。
オーダー係数の変更という見えにくい改定
YKK APは価格改定とあわせてオーダー係数を変更しました。これは定価表の数字だけを見ていると気づけない改定です。標準サイズの品番では影響が小さくても、特寸・別注が多い案件では実際の金額が想定より動きます。過去の見積を流用して積算すると差異が出るため、注意が必要です。
値上げ前に動くときの実務的な注意
- 基準日を確認する「受注日」「発注日」「出荷日」のどれが基準かはメーカーとカテゴリで異なります。数日の差で価格が変わります。
- 納期を先に押さえる駆け込みが集中する時期は、旧価格で発注できても現場に間に合わないことがあります。価格より工程を優先すべき場面があります。
- 補助金の期限と重ねて見る値上げ前の発注と補助金の申請期限は別物です。予算消化率はこちらで定期更新しています。
- 特寸・別注は個別に見積る係数変更がある年は、標準品の改定率から推定すると外れます。
この年表について
各メーカーから当社が受け取った通達と、メーカーの公表資料をもとに記録しています。改定率は代表的なカテゴリの数値で、個別の品番では異なります。実際の金額は都度お見積りいたします。
新しい発表があり次第、この年表に追記します。過去分についても、資料が確認できたものから遡って記録していきます。
よくあるご質問
Q. 値上げ前に発注すれば旧価格になりますか。
A. 多くの場合、改定日より前の「受注分」または「発注分」が旧価格の対象です。ただし基準日はメーカーと製品カテゴリごとに異なり、出荷日基準のものもあります。案件ごとに確認が必要です。
Q. なぜこれだけ頻繁に値上げが起きるのですか。
A. アルミ地金と樹脂原料の価格、エネルギーコスト、物流費、為替が重なっています。加えて2024年以降は物流の労働時間規制への対応コストが乗り、価格だけでなく標準納期にも影響が出ています。
Q. どのメーカーが一番上げ幅が大きいですか。
A. 年によって入れ替わるため、一概には言えません。同じ改定でもカテゴリによって幅が違い、サッシは一桁でもエクステリアは20%超ということがあります。カテゴリ単位で見る必要があります。
Q. この年表はどこまで正確ですか。
A. 各メーカーから当社が受け取った通達と公表資料をもとに記録しています。ただし改定率は代表的なカテゴリの数値で、個別の品番では異なります。実際の金額は都度お見積りします。