この記事でわかること

3社の値上げを1枚の表で比較
まず全体像です。3社とも2026年10月1日受注分を軸に実施し、 一部の部品はそれより前倒しで改定されています。
| メーカー | 実施時期 | 改定率 | 内窓への影響 | 情報の確度 |
|---|---|---|---|---|
| LIXIL | 2026年10月1日 受注分〜 | 住宅サッシ・ドア全体で平均13%程度 (区分により平均10%/平均20%) |
インプラスは平均10%程度 | 対象商品・改定率とも公表済み |
| YKK AP | 住宅・ビル商品 2026年10〜11月 エクステリア・金属外装材 12月 一部補修部材 8月先行 |
住宅用サッシ 約10〜15% エクステリア 約10〜20% |
プラマードUを含む住宅サッシ区分 | 改定率はレンジで公表。商品別詳細は順次 |
| 三協アルミ | 2026年10月1日 受注分〜 部品は8月・10月の2段階 アルペン2は12月1日 受注分〜 |
住宅建材・インテリア建材 6〜20% エクステリア 7〜20% メンテ品・補修部品 25〜30% |
樹脂内窓は10% | 公開リリースは無し。2026年7月の通達で確定 |
ここは正直に書きます
三協アルミの改定率は、メーカーの公開リリースでは公表されていません。 一方で、2026年7月付の通達で、区分ごとの改定率と実施時期が確定しています。 当店は卸としてこの通達を受け取っているため、内容を サッシ・建材の値上げ年表2026に記載しています。 住宅建材・インテリア建材が6〜20%、エクステリアが7〜20%、 メンテナンス品・補修部品は25〜30%です。 公開情報だけを見ていると「三協は未定」に見えますが、すでに決まっています。
LIXIL:内窓インプラスは10月1日から平均10%
LIXILは2026年5月18日(同年7月13日に一部改定)に 「建材・設備機器のメーカー希望小売価格の一部改定について」を発表しました。 住宅サッシ・ドアのカテゴリは2026年10月1日受注分より、カテゴリ全体で平均13%程度の改定です。
内窓を含む「住宅サッシ リフォーム」区分の対象商品と改定率は次のとおりです。
| 区分 | 主な対象商品 | 改定率 |
|---|---|---|
| 住宅サッシ リフォーム | インプラス/リプラス/リプラスマンション用/リフレム/リフォームシャッター/取替シャッター/リフォーム網戸/雨戸一筋/スタイルシェード | 平均10%程度 |
| サッシ | EW・EW防火戸・レガリス/TW・サーモスⅡH・サーモスL・サーモスA・LW ほか | 平均10%程度 |
| 窓まわり | シャッター/網戸/面格子(一部平均20%程度)/スリムアート/手すり ほか | 平均10%程度 |
| 玄関ドア | ジエスタ2/グランデル2/XE/プレナスX ほか | 平均10%程度 |
| 上記を除く住宅サッシ・ドア全商品 | — | 平均20%程度 |
⚠ 「インプラスは値上げ対象外」という情報は誤りです
一部のブログ記事に「インプラスは対象外」という記載が見られますが、 LIXILの公表資料ではインプラスは明確に対象商品として記載されています。 当店はメーカーの一次資料で確認しています。 詳細は内窓の値上げ2026|LIXILインプラスは10月1日受注分から平均10%で解説しています。
YKK AP:住宅サッシは約10〜15%、実施は10〜11月
YKK APは2026年秋の価格改定を発表しています。実施時期は商品群ごとに分かれます。
- 住宅商品・ビル商品:2026年10月〜11月
- エクステリア商品・金属外装材:2026年12月
- 一部の補修部材:2026年8月より先行実施
改定幅は住宅用サッシなどが約10〜15%、エクステリア商品が約10〜20%。 内窓「プラマードU」は住宅商品の区分に含まれます。 商品別の詳細な改定率はメーカーから順次案内される見込みで、 当店では情報が入り次第お知らせで追記しています。
LIXILのカテゴリー別の改定率は、LIXIL 2026年の値上げ・価格改定|全11カテゴリーの改定率まとめで一覧にしています。
三協アルミ:10月1日実施。住宅建材6〜20%・エクステリア7〜20%
三協アルミ(三協立山株式会社)も2026年秋の価格改定を発表しました。スケジュールは次のとおりです。
- 部品:8月・10月の2段階で改定
- 2026年8月3日〜:リヴェルノ・STINAの新価格をWEBカタログと見積システム「MONOS」で公開
- 2026年9月1日〜:上記以外の商品の新価格をWEBカタログとMONOSで公開
- 2026年10月1日 受注分〜:住宅建材商品全般・インテリア建材商品全般とエクステリア商品の改定
- 2026年12月1日 受注分〜:アルペン2・トリプルアルペン2のみ
改定率は区分で大きく分かれます。住宅建材・インテリア建材が6〜20%、 エクステリアが7〜20%、メンテナンス品および補修部品は25〜30%です。 当店が扱う区分では樹脂内窓が10%、リフォーム商品が6%、アルミサッシが20%と幅があるため、 「三協は何%」と一括りにすると外します。区分別の詳細は値上げ年表に記載しています。 なお今回はカタログを発行せず、WEBカタログとMONOSでの確認となります。 最新情報は三協アルミの価格改定スケジュールまとめをご覧ください。

内窓は「駆け込むべきか」——3つの判断軸
「値上げ前に急ぐべき」という煽りをよく見ますが、内窓の場合は補助金との兼ね合いで答えが変わります。 次の3つで判断してください。
軸1:補助金は「定額」なので、値上げ分はそのまま自己負担増になる
国の先進的窓リノベ2026事業の補助額は、窓のサイズと性能グレードごとの定額です。 工事費が上がっても補助額は増えません。つまり本体価格が10%上がれば、その分は丸ごと持ち出しが増えます。 ここが「補助率◯%」の制度との決定的な違いです。
軸2:国の補助金は予算上限に達した時点で終了する
値上げを待って年明けに動いた結果、補助金の受付が終わっていた——これがいちばん損な形です。 値上げ幅(平均10%)より、補助金(戸建最大100万円)を取り逃すダメージのほうがはるかに大きくなります。 「値上げか補助金か」ではなく、「補助金を確実に取れる時期に動く」のが正解です。
軸3:東京都・区市町村の制度は受付期間が別にある
東京都の助成は交付申請が令和11年3月30日までと長いのですが、 区市町村の制度は予算到達で年度途中に締め切られるものや、 受付が年度後半に限られるものがあります。 お住まいの自治体の受付状況は東京都の内窓工事|23区・多摩26市の補助金一覧で確認できます。
当店の結論
値上げを理由に急ぐ必要はありません。ただし補助金を理由に急ぐ価値はあります。 現行価格で発注できるのは各社とも9月30日受注分まで(一部部品は前倒し)ですが、 そこに間に合わせるために製品選定を妥協するくらいなら、10月以降の価格で正しい製品を入れたほうが結果的に得です。 窓の断熱は一度入れれば20年以上使うものだからです。
値上げより怖い「納期遅延」の話
3社が同時期に改定するため、8〜9月にかけて駆け込み注文が集中し、製造ラインの逼迫による納期遅延が見込まれます。 これは値上げそのものより実務上の影響が大きい問題です。
「9月中に発注したから旧価格」と思っていても、メーカーが受注を締め切っていれば旧価格は適用されません。 当店は建材総合卸売として複数メーカーと直接取引しており、在庫と納期の状況を都度確認したうえでご案内します。 納期が読めない時期こそ、正確な情報でスケジュールを組むことが重要です。
本記事は2026年8月29日時点の各社公表情報にもとづきます。改定率・スケジュールはメーカーの都合により変更となる場合があります。 確定していない情報は「未確定」と明記し、推測での数値は掲載していません。